この記事ではエアコンクリーニングによってどれだけ電気代がお得になるかや、どのあたりを掃除すべきか、そして節電効果が期待できる対策などについてお伝えしてきますので、ぜひ最後までご覧ください。
エアコンクリーニングをすると電気代がこんなにお得に【エアコン掃除の真相】
エアコン掃除で電気代がこんなにお得に
まずはエアコンに「汚れがある場合」と「ない場合」の電気代の差額を確認してみましょう。
今回比較したのは、寝室やワンルームマンションなどで使用される「6畳用のエアコン」と、広めのリビング用で使用される「18畳のエアコン」です。
この2タイプで汚れがある状態と綺麗な状態で1年間の電気代にどのような差が出たのか確認してみましょう。
1年間の電気代で比較したのが以下の内容になります。
18畳用のエアコンの場合:9539円もお得
出典:アイエア・コンフォート
出典:アイエア・コンフォート
まず18畳用のエアコンでは汚れがあるかないかで年間の電気代に約1万円近くの差が出ることがわかりました。
この実験結果からもかなり差があることはわかりましたが、これも汚れが増え続ければそれだけ消費電力量が上がり、汚れがない状態との電気代には更に差が出てしまいます。
6畳用のルームエアコンの場合:4196円もお得
出典:アイエア・コンフォート
出典:アイエア・コンフォート
6畳用のエアコンでは汚れがあるかないかで年間の電気代に約4000円の差が出ることがわかりました。
18畳用のものはエアコンとしてのパワーが必要な分、6畳用と比べて消費電力量が増えていますが、今回の結果から18畳用のように消費電力量が多いほど汚れによる電気代の差が大きくなることがわかりました。
エアコン掃除をすると電気代がお得になる理由
エアコン掃除をすると電気代がお得になる理由
エアコンの汚れで電気代が余計にかかる理由は、風の流れをエアコンが邪魔しているからです。
エアコンは空気を吸い込んでから風を吹き出します。エアコンの送風機である内部のファンがこの風の流れを作りますが、ファンが汚れてしまっていると吸い込む空気をしっかりキャッチできないので吹き出す空気もそれに応じて風量が少なくなります。また、エアコンのフィルターが汚れていればその分エアコンの風量は更に低下してしまいます。
こうなると本来なら風量が弱設定でも快適な状態になるはずが、吹き出される風量が低下してしまい、快適さを感じるために強設定が当たり前になってしまうんです。
エアコンのどこを掃除すべき?
室外機
室外機
室外機は風雨にさらされて汚れる前提で設計されているので、メンテナンスはいらないとされています。
しかし、ゴミなどが溜まって室外機が目詰まりを起こしていると冷暖房効率が低下して消費電力が上がり、電気代が余計にかかります。
室外機から異音が出ていたらそれはゴミが溜まっているサインと見て良いでしょう。自分で掃除するのはものすごく大変なので、エアコンクリーニング業者に室内機と一緒に室外機もクリーニングを頼みましょう。
熱交換器
熱交換器はエアコンが温度調節を行う上で最も重要な部品の一つです。エアコンの上部に設置されており、フィルターの奥に見える金属部分が熱交換器になっています。
熱交換器で温度調節をした空気がそのまま部屋に吹き出すことになるので、熱交換器が汚れていると吹き出す空気は衛生的にも良くない汚れた空気になってしまうのです。
また、この部分が綺麗になっていれば冷暖房の効率にも影響が出ますので消費電力は変わり、電気代も変わってきます。
ですが、熱交換器の構造は複雑で素人が掃除するとエアコンが故障する原因になります。熱交換器のクリーニングはプロにエアコンクリーニングを任せるべきでしょう。
フィルター
フィルターが目詰まりしているエアコンでは冷暖房の効果が下がり、無駄な電気を使います。
冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減になります。出典:みんなで節電アクション
政府が公表している調査によると、フィルター掃除をするだけで冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減につながります。
自分でも簡単にできるので、下記の記事を参考に実践してみてください。
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吹き出し口
吹き出し口に黒い点がポツポツと確認ができるようになったらすぐに掃除しましょう。ずばりその黒い点はカビの可能性が非常に高いです。
カビを放置してそのままエアコンを稼働させていると部屋がカビ臭くなったり、アレルギーを発症する原因にもなります。
吹き出し口が汚れている場合は、内部のフィンやファンなど素人では掃除が難しい箇所も汚れていてカビが繁殖していることがあります。まとめてエアコンクリーニングを依頼した方が良いでしょう。
まだある!エアコンの節電方法
節電方法 | 節電効果 |
エアコン掃除 | |
最新のエアコンに変える | |
帰宅時の換気とドアの開閉 | |
待機電力 | |
設定温度 | |
風量設定 | |
連続運転 | |
室外機の日除けと室外機の吹き出し口 |
最新のエアコンに変える
出典:シャープ
電気効率の悪い古いエアコンを、最新の省エネエアコンに買い換えれば電気代もお得になります。最新のエアコンは稼働中の電力はもちろん、待機電力も古い物に比べて格段に消費電力が少なくなります。
帰宅時の換気とドアの開閉
夏場などは帰宅したら、まずは窓やドアを開けてお部屋を換気して部屋の中にこもっている熱を逃がしましょう。
部屋の換気ができたことを確認してからドアをきちんと閉め、エアコンを稼働させて冷気を逃がさないようにすれば冷房効率を最大限に高めて節電になります。
待機電力
家電製品はプラグが挿さっている間は待機電力が発生します。
これはいつオンになってもいいように微弱な電力を使って待機している状態なのですが、これにも電力が消費され電気代がかかってます。
設定温度
エアコンの設定温度は通常設定する温度より1℃高くしましょう。
たった1℃、冷房の設定温度を高くするだけで、約10%の節電につながります。
風量設定
意外かもしれませんが、省エネを気にしてあえて手動で弱風に設定するのはあまり意味がありません。風量設定は自動がベストだと言われています。
冷房を稼働させるときに自動にしていればつけ始めた段階では強風、それから設定温度に近づいたら弱風などエアコン自体が効率よく部屋が設定温度になるように調整をしてくれるのです。
連続運転
スイッチのオンオフで温度調整を行うのは電気代の無駄になるので控えましょう。
エアコンだけに関わらず家電製品は電源のオンとオフ時に最も電気を使用すると言われています。また、エアコンは設定した温度に到達した後に、その温度を維持するにはそこまで多くの電力の消費はないと言われています。
室外機の日除けと室外機の吹き出し口
室外機の日除けと吹き出し口
室外機をきれいにしておくだけでも8%の節電効果が期待できると言われています。
室外機はホコリやゴミなどによって目詰まりしてしまうと効率が下がり、消費電力が増えて電気代がかさむからです。
更に、室外機周りに物が置いてあると空気の流れが悪くなり、冷房効率は下がるので、室外機周り、特に吹き出し口付近は物を置かないように注意しましょう。
また、室外機が日なたに当たると室外機自体の温度が高くなり、熱の排出がうまく行かずに消費電力が多くなります。室外機は日陰に設置するか、日除けで直射日光を防ぐようにしましょう。
一番節電になるのはエアコン掃除
冒頭で記載したように、結局のところエアコン掃除が一番の節電に繋がります。
さらに、エアコン自体が汚れていると故障につながるリスクや、衛生的に良くないので人体に影響が出るリスクもあります。
故障や病院に払う費用などを含めて考えてもクリーニングを実施するのが一番効果的ではないでしょうか。